私たちヒトは免疫力をそなえています。この免疫力が低下すると、風邪やインフルエンザにかかりやすくなったり、アレルギー症状を引き起こしたり、がんや生活習慣病にかかりやすくなってしまいます。この記事では、免疫力をつけるためにはどのような方法があるか、紹介していきます。
様々な病気の元凶の「活性酸素」とは
活性酸素は、普通の酸素よりも酸化力が高く、殺菌能力が高くなった酸素の事を指します。通常の働きだと、悪いウイルスや病原菌を殺菌してくれる役割を果たしますが、これが増えすぎると自身の細胞や遺伝子を傷つけてしまい、老化やシワをはじめ、動脈硬化、心筋梗塞、がん、糖尿病、アルツハイマー型痴呆、肺炎など様々な病気を引き起こす恐ろしい物質でもあります。
この活性酸素をいかに体内から除去するかが、免疫力を高める上では避けては通れない道です。
免疫力を高めるための栄養素
免疫力を高めるための栄養素として、もしかしたら聞いたこともあるかもしれませんが、ビタミンACE(エース)が挙げられます。それらとポリフェノールと食物繊維を加えたものが、免疫力を上げるための栄養素となります。以下にまとめさせて頂きます。
- ビタミンA:皮膚・粘膜を正常に保ち、感染症を予防します。抗酸化力も持っており、活性酸素を除去します。レバー、にんじん、ほたるいかなどに多く含まれます
- ビタミンC:ストレスを感じた時に必要になる成分です。皮膚も丈夫にし、過酸化脂質の生成も抑制します。赤・黄ピーマン、レモン、パセリなどに多く含まれます
- ビタミンE:過酸化脂質の生成や、血液中のコレステロールの酸化、細胞の老化を抑制し、末梢血管を広げて血行を良くし、血中の老廃物を除去しやすくします。いわしの油漬けや、かぼちゃ、あんこうの肝などに多く含まれます。
- ポリフェノール:抗酸化作用があち、活性酸素を無害化します。発がん物質の活性化も抑制します。緑茶やワイン、カカオなどに多く含まれます
- 食物繊維:腸内の悪玉菌の有害物質の排出を促進させ、善玉菌を増やすことによって腸内環境の向上に貢献します。インゲン豆や納豆、ごぼうなどに多く含まれます
しかしながら、免疫力を高めるにはバランスの良い食事が必要です。肉、魚、野菜、果実、いも、油脂など上記の栄養素を意識しながら、まんべんなくとるのがベストです。

免疫力を高めるための習慣
食事以外で免疫力を高める方法はあります。以下、書いていきたいと思います。
・体温を上げる
体温を上げると、免疫細胞や酵素を活性化することができ、体内の免疫力を高める事ができます。逆に言うと、体温を下がると免疫細胞や酵素の活性が落ちてしまうため、寒さを感じたりする時は身体をちゃんと温めましょう。
体温を上げるためには、お風呂で湯舟につかることも重要です。また、軽い運動をすると体温とともに基礎代謝もアップすることができますので、一石二鳥です。ただし、息が苦しくなるような激しい運動をすると、逆に活性酸素を増やしてしまう事になるので、適度な運動を心がけます。
・睡眠をしっかりとる
睡眠をしっかりとることは、免疫力を高めるうえで欠かせません。睡眠時間が少ないグループは、しっかり睡眠をとっているグループと比較して、約3倍風邪をひきやすくなるという研究結果も出ています。もし風邪をひきやすいと思ったら、意識して睡眠時間を増やすことをおススメします。
・煙草を吸わないこと
喫煙や副流煙によって、煙が肺に入ると、肺の免疫細胞や肺組織に影響を及ぼします。特に免疫系で中心となっているマクロファージの働きが低下し、肺がんなどにかかりやすくなることもわかっています。
最近、値上がりを続けており、各所禁煙化が進んでいるなど、なかなか煙草を吸いずらい時代になってきています。病院でパッチを貼るだけの禁煙療法などもありますので、自身の免疫アップのためにも禁煙をしてみてはいかがでしょうか。