前回、バリュー投資やグロース投資について紹介していきました。これらの投資分析法は大きく分けてファンダメンタル分析と呼ばれます。今回は、株価チャートの観察を重視し、トレードしていくテクニカル分析について紹介していきたいと思います。
テクニカル分析とは
テクニカル分析とは、過去のチャートの動きを解析し、将来的なチャートのトレンドがどう動くかを予想し、売買のタイミングを決定していく方法です。それに対してファンダメンタル分析は、政府発表や景気動向、企業の業績などの外的要因や、PER・PBR等の財務指標を取り入れて分析し、トレードしていく方法です。
テクニカル分析は、景気などの外的要因も多少考慮には入れますが、頭の片隅に入れておく程度です。人によってはそのような情報がノイズになるということで、シャットダウンする方もいらっしゃるほどです。それほど、株式トレードの判断材料をチャートから仕入れるのです。今ではトレーディングツールを使用することで、誰でも簡単にテクニカル分析をすることができるようになっています。

テクニカル分析のコツ
テクニカル分析のコツは以下の通りです。
- 銘柄ごとのパターンを知り、綺麗なチャートのみを選択する
- 資金を分割して底値で買う
- 分割買いした後にさらに下がったら素直に損切する
以上につきまして、それぞれ説明していきます。
①銘柄ごとのパターンを知り、綺麗なチャートのみを選択する
株式の銘柄によって、チャートの動きは様々です。
- 一定の底値と天井値を繰り返し波を作っている
- 値動きが全然ないが、数年に一度、3~4倍まで爆発的に上げて直ぐにまた下がる
- 波を打つように2段値を下げて急激に上がる
必死に色んな銘柄のチャートを見ていると、銘柄ごとのパターンが見えてきます。また、綺麗なチャートを作っている銘柄のみに焦点を絞ることも重要で、予測できないチャートの銘柄は避けたほうが良いです。
②資金を分割して底値で買う
動きが予測しやすい綺麗なチャートを見つけたら、資金を分割して底値で買います。なぜ資金を分割するかというと、底値で買ったつもりがさらに下がってしまった場合、下がった所でさらに買い増しをすることで、損失を平らにして軽減することができます(ナンピンと言います)。
一番まずいのが底値だからといって、資金を全投入し、万が一株価が下がってしまった場合、打てる手が損切りか塩漬け(再度上がるまで待つこと)しかできなくなる場合です。こうならない為にも、分割して購入する事をオススメします。
③分割買いした後にさらに下がったら素直に損切する
もし、底値だと思って買った後に、今までのパターンと違う値動きになった場合は直ぐに損切しましょう。あらかじめこの価格より下がったら売りを入れると決めておくとよいです。